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織物準備工程 経糸 整形

投稿日時:2009/06/09(火) 09:56rss

 今日は、ご質問のありました経糸の整形を紹介します。

先ずは織りたい柄から計算をして経糸の本数と色糸の配色を設計します。
それに応じた経糸を染色・撚糸をして準備をします。
設計経糸

次に、準備する経糸のボビンを必要な数だけ準備します。
それを、整形機のボビンに用意いたします。
ボビン

たくさん並んでいますが、これで全部ではありません。
設計に基づいた基本形がこの色糸で、これを応用しながら経糸を整形していきます。 
ボビン一部

200本~300本ぐらいの経糸を基本に筬を通してドラムに経糸を捲いていきます。
これを何度も繰り返して5千本~一万本の経糸を作っていきます。
ドラム筬

経糸は巻きつけられていく時に、少しづつ左にずれるようになっています。
また、この段階でもアヤ(糸が絡まない仕掛け)を作っておきます。
整形ドラム

勢いよく回します。ある程度のテンションをかけます。
ドラム回転

余談ですが、このドラムの回転単位はヤードを使います。
引き込んでいる筬の単位は(一般の尺と違う寸法です)、インチを使います。
絹糸の単位はデニールデシテックスです。
センチ・グラムは出てきません。

総本数を捲いた経糸を織機の仕掛けに収めていきます。
経糸引き込み

 経糸を一本づつ、ソウコウ・筬に通していきます。
半日から、2日程掛る作業になります。途中で引き込み間違えると予定していた柄にはなりません。
引き込み作業

 手元はこんな感じです。
ソウコウ引き込みアップ

 かなり端折ってしまいましたが、経糸の準備工程は大まかにこのような作業になります。
 当然ながら、実際に織っている時間よりも準備工程のほうが時間と手間が掛かります。
 その後横糸を織り込んでいきます。

森秀織物

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 1971年三重県四日市市生まれ、結婚を機に群馬県桐生市に。織物のまち桐生で、機屋と呼ばれる会社を引き継ぐ。織物・染色に関する体験資料館、織物参考館“紫”ゆかりを運営する傍ら、御召機屋として、八丁撚糸による伝統工芸技術完全復活を2004年に宣言。きりゅうまちづくり活動に参加、桐生織物協同組合・...

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