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御召織発祥の地にて、後世に残せる事、今しか語れない事 日本の織物・着物文化を次世代に伝える! 森秀五代目 長谷川 博紀
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2012年04月05日(木)更新
桐生織 御召・おめしの試作品柄を少し紹介。
さて、伝統工芸品として当社の看板にもなっていおるお召しですが、新作というか新しいラインで作り始めております。
もう少し早くお目にかけたいところでしたが、やはり全く一から作り直している工程もあるので思いがけず時間掛かってます。
これも、良い物を作りたい一心なので我慢のしどころです。
主に市場で不足していると思われる、『男物』のお洒落着物を目指しており、色使い・生地の風合いも御召の枠の中で柔らかくしたり、斬新なデザインと色使いで試行錯誤をしています。一番難しい事は価格を抑えたいと考えているのですが、絹糸を取り巻く原料環境がどちらかと言えば、値上がりや、良い国産糸を入手するのが非常に難しくなりつつあり、既存のラインでは値上げをしたい程です(ユーザーの事を考えると、そんなに簡単に値上げできませんけどね)。
そんな環境で、さらに価格を抑えた着物に挑戦する事が、また一つ伝統文化の継承にも繋がれば良いと信じております。
(文章に書くと凄くとても重たいですね、要は着物を作る・・・それが皆様に認められる・・・・販売・展示・・・・また作れる・・・)というサイクルが無くなれば、『御召』自体がお終いだという話なので、今出来る事を試していこうという気持ちなのです。
今さらながら、ブログタイトルにもなっておりますので改めて御召を織り続ける意気込みを書かせてもらいました。
一部試織柄紹介
実際に手にとって見れるのは今月末位からでしょうか、『新・おめし』として展示会もその後予定しています。
伝統御召について、たくさんお問い合わせ有難うございます。直接来られるお客様もいらして感激ですが、展示会などで製品が会社にあまり無い場合もあります。是非、お越しになる場合には先ずお電話・メールなどで事前にご連絡下さい。確実にご覧になっていただく為です。
また、常に在庫数もお店のようにたくさんあるわけではないのでそれもご承知下さい。原則、ご注文をいただいて作っております。
オリジナルのデザインの着物・帯が欲しいなどのご要望もありましたらご連絡下さい、全てのご要望にはお応えできないかもしれませんが、私が出来る事は対応させていただきます。ご質問などもお待ちしております。
どうぞ宜しくお願いいたします。
森秀織物 株式会社
0277-45-3111
群馬県桐生市東4-2-24
2011年12月19日(月)更新
着物の色々・・
そこで、当然ながらお客様のニーズがつかめないとお話にならないので、知人のつてを頼って京都・大阪の呉服販売店さんにお邪魔して色々教えていただきました。お世話になりました皆さん、本当に有難うございました。
やはり、東京のお店・お客様とは動向が違いますし、柄の雰囲気も違いました。改めて、西と東の文化の違いを認識しました。
勉強になります。
関東で受けても、関西ではあまり・・という反物も多く見せていただき柄そのものよりも、手触り・ドレープ感の捉え方も違うと感じました。
桐生の織物は、打ち込みがしっかりしていて生地も丈夫ですし、柄も悪くないという評価をいただいているようですが、やはりこちらでかなり柔らかい風合いをだしていても、関西ではまだ硬い!と捉えられるという事があります。難しい・・ですね。
織の文化・染の文化もあるでしょうし、同じ町民文化でも、京都・大阪・江戸では大分方向性が違っていたのがまだ影響していると思われます。
私や、販売店の方から見ても、何故売れているのか分からない?反物もありました。
技術・デザイン・歴史・価格以外にも、ブランド力で売れているものも多いですね。素材は決して良くないケースもあると思われますが・・
因みに、写真に映っているのは全て確かなもので、産地もはっきりしてますし、売れ筋の着物なので誤解しないでください。
なんとか和文化の象徴でもある着物をもっと若い世代の方に楽しんでいただきたいので、
色々、価格も含めて新しい着物地を作っていきますので、楽しみにしていて下さい。確かなもので価格を抑えて、これが一番大変なんですけど頑張ります。
PS、本日月間『ニュートップL.』編集部の 田中 学 様が桐生まで取材に来ていただきました。遠いところ、有難うございました。
森秀織物 株式会社
桐生織り お召 http://www.morihide.co.jp/index.html
2009年06月15日(月)更新
御召織の作業工程2
御召ののり付け作業です。
この時期は湿気も多いのであまり良い環境ではありませんが、素早く作業すれば問題ありません。
これはのりを均等に絹糸に練りこみ、しごいていく棒です。
このあと、糸をボビンに巻いていよいよ八丁撚糸機の出番です。
撚り糸にさらに強撚糸を入れていきます。1メートル間に2000回転以上は撚りを入れていきます。
前々回、紹介した経糸の整形機で経糸の玉をつくり、織機に取り付けます。
そして、経糸を一本毎に繋いでいきます。
こういった機械も用いますが、基本的に手作業です。
つなぎ作業自体は順調にいって1日~2日ほどです。
御召の場合は、先染めの絹織物の中でも準備工程に時間が掛かり、織の工程になるまでだけでも1か月~3か月を要します。
織機にかかっている経糸に強撚糸のよこ糸を打ち込んでいきます。30メートルぐらいを一柄で見立てて、一週間ぐらいで織りあげます。
この後、湯のし工程・しぼだし・整理などもあるので、完成までに半年掛かりの柄もあります。
森秀織物 お召織
2009年04月24日(金)更新
桐生の御召緯 おめしよこ
」
三越桐生、2F特別展示場にて、八丁ヤーンさんの御召展示会が開催されております。会期は26日(日曜日)までで、主催八丁ヤーン株式会社・協賛は㈱花清、ともやす&Co・協力は織物参考館“紫”、NPO桐生情報ネットワークです。
八丁撚糸で強く撚りをかけた強撚糸の横糸を、国産生糸(ぐんま200)で復活した御召の生地で洋服など新しい発想と、伝統の生地のコラボレーションだそうです。
それで、主催している長田先生が異色なのでご紹介いたします。
我が家の茶太郎もお世話になっている、獣医の先生なのです。NPOの活動を通じて桐生の歴史と文化を大切する意味も込めて御召の復活と継続的な仕事にしたいと再び八丁撚糸を復活させたひげの先生なのです。
毎日のように、わが社にも訪れ御召の進行状況などを確認しております。
『本当にご苦労様です。繊維業界以外の方が熱心に頑張っていただけるのは嬉しいです!』
最近行われた伝統工芸品の展示会でも入選・表彰されたそうです。
それで、わが社では技術的な協力・お手伝いもありますが、八丁ヤーンさんのお召し緯を織物にする前後の作業をしております。
お召しの織物を作れることは喜ばしいですし、やりがいのあることだと長田先生もお話されていました。あとはPRでたくさん注文が入るといいですね!
お時間のある方は、是非足を運んでください。
森秀織物 株式会社 お召し織物