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御召織発祥の地にて、後世に残せる事、今しか語れない事 日本の織物・着物文化を次世代に伝える! 森秀五代目 長谷川 博紀
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2010年02月03日(水)更新
群馬展ご来場誠に有難うございました!!
昨日まで行われました、高崎高島屋で開催されました第31回群馬展にご来場いただきました皆さま、誠に有難うございました!
お陰様で、当社のブースにも多くのファンの皆さまにご来場いただき盛況の内に無事に終了する事ができました。一昨日からの大雪には参りましたが、群馬展としても好成績に収めることが出来たと高島屋様のご報告がありました。
このご時世で、首都圏の百貨店が次々と閉鎖されていく中での根強い人気ぶりには、参加している当事者としても驚きと感謝の気持ちで一杯です。
これも、ひとえにモノづくりに励んでいる地元の工芸士・農産物業者・食品業者への声援と生産者の顔が見える製品への信頼感がお客様にもあるのだと確信します。
また、その場を提供し後押しして下さる群馬県の職員の皆さまにも感謝、感謝でございます。
今回も森秀おめしのファンになっていただき、着物のご注文・帯のご注文をいただきました。誠に有難いことです。伝統・文化に根付く着物を群馬県の絹糸を使用して、桐生の中で完全に製品にまですることができる。グローバルな世の中でありながら産地で川上から川下まで作業ができる、有難さを痛感いたします。
絹織物の原材料であるお蚕さんから県内で入手できる群馬県・桐生市としても誇りに出来ることだと思います。江戸時代以前からと同じ製法で産地で生産できる商品が今現在日本にどのくらい残っているのでしょうか?
「こんなに良いしぼが出ているお召がこの値段で安いわね。ましてや現在貴重な時代になって(現在生産量が少ないのに)・・八丁撚糸も使っているのでしょう。」
「このお召、お値段が少し高いわね!私が買ったのはもっと安かったわよ。」
このようなお声を掛けていただくことがあります。どちらも最近は少なくなってきましたが、どちらも指摘としては正解だと思います。
※ 織りの着物・染めの着物の話なども良く出てきますが、今回は割愛します。
先ず、前者ですがお召の一つの特徴でもある独特の風合いとしぼを出すのは本当に難しいです。当社でも復活お召の際にはかなりの失敗をいたしました。それでも、元々お召機屋だったノウハウと職人いて、八丁撚糸機など道具が揃っていたので、現在の完成を見ることができました。お値段も受注生産で創っている小ロット・又は単品から考えるとかなりお買い得なお値段にしていると思います。(手前味噌ですが・・)、一人でも多くの、特にお召を知らない若い世代の方々に、江戸時代から続く伝統技術の着物を着ていただきたい。また、和文化の本当のファンになってもらいたいという願いを込めた価格です。
後者ですが、一つ推測出来るのはかなり以前に買われた価格のお話でなないのか?という事です。当社でも現在は本当のお召は数十反ぐらいの生産能力しかありません、昭和四十年の最盛期には年間数十万単位での出荷でしたから、同品種大量生産では、単価はかなり安値感は出てきます。
また、例えば、国産でない絹糸を使用したり、伝統工芸に基づかない作り方をすればコストも抑えられているように思えます。もちろん、短期的に見れば期末処分での特別価格なども考えられます。
現在、当社のおめし着尺は10万円~40万円の価格帯で20万円前後の縞お召が良く出ています。他の伝統工芸品の着物と比べてもそれほど高くないか、むしろかなりお買い得の価格設定にしていると思います。
価格が安い事が全てだと言われてしまえばお手上げですが、どこで、だれが、どんな原料を使用して作ったのかぐらいは気にして下さい。それが、日本に残された数少ない伝統技術を活かしていく消費者の心意気だと思います。
もちろん、食品等の全てを自給自足で賄えるわけではないので、せめて和の文化に根付く製品ぐらいは、原材料から製法までその産地で作られたものに拘りませんか?
※ 誤解の無いように、外国絹糸の品質が悪い!と言っているのではありません。
日本の伝統的な衣装には、日本古来の品種の蚕の絹糸が合う。その気候風土に育てられたものだからという事です。
経済大国であった日本ですから、原料の糸から、帯・着物の製品まで外国で安く作る事が出来たのかもしれませんが、これからはアジア一の経済力では無い日本ですからわざわざ日本向けに輸出する必要が無くなります。一部の海産物・食品では実際に起きている現象です。
そんな逆転現象で安い衣料品・ましてや破格の着物・帯は消えていくでしょう。そしてそれはその着物・帯の伝統技術も一緒に消えてしまうのです。とても悲しい事です。
欲しい消費者がいる。創りたい業者もいる。紹介したい商品もある。残していきたい伝統技術である。でも生産背景が無くなってしまった・・・という事を招いてしまうのが、安ければどこでだれが作ったものでも良いという今までの雰囲気が原因だと考えます。
当社でも、織物カレンダーなどインテリアの製品の一部には外国製の糸を使用しています。それに代わる物が現在日本製では無いからです。
絹糸も群馬県は全国一位の生糸出荷量であり、収繭量もその半分近くを占めています。工業的に稼働している製糸場もあります。恵まれた地域です。それでも、日本全体流通の絹糸のシェアから考えると1%ありません。風前の灯です。
そのような状況下でも、日本文化に根づく、着物・帯の外国での生産は絶対にあってはならないと考えます。もし一時的に消費者がそれを認めても、結局だれもが泣いてしまう結果(継承技術が無くなってしまう)を招くと考えるからです。
私も含めた、消費者の責任は重いと考えます。
原産地表示の確認はどんな商品でも当たり前ですが、ここ一番での確認は「工場を見せて下さい!」とお願いしてみることです。販売の方にでも結構だと思います。
日本では、不思議なもので問題になれば工場・会社に立ち入り調査などが入りますが、通常ではあまり予告無しの調査はありません。であれば、消費者が自分で見に行けば良いのです、お願いするだけでも確認の殆どを成した事になります。
断られたら・・・見に来られると困ると勘繰られても仕方ありません。
もちろん、当社では制作過程を公開していますし、織物工場の見学も大歓迎です。
織物についてのお話・ご案内も博物館(入場有料)で行っています。
原料についても、言っていただければ碓井製糸様から納入された状態の絹糸も見ていただきたいです。群馬県の世紀21ブランドの絹糸を見ていただけます。
富岡製糸場の絹糸も見られます。(皆さん知らないと思いますが・・)
10万円と言えば、嗜好品では当たり前かもしれませんが、大金です。(高い・安いは個人の主観ですが)ご自分の大切な愛用品がどのようにして生まれたのか知る権利はあると思いますし、その行動一つひとつが、きっと日本の伝統技術・産業の将来に明るい光を当てると思います。
思わず、長話しになってしまいました。最後までお読みいただき有難うございました。
森秀織物 お召 長谷川 博紀
2010年01月28日(木)更新
昨日より、群馬展が始まりました。
昨日より、高崎高島屋にて第31回の群馬展が始まりました。
群馬を代表する味と技の競演ということで、毎年盛況に開催されています。
当社では今年も、桐生織の御召が人気で今回も新作を展示しております。
毎年、多くのお客様に桐生織・御召をご紹介するだけでも楽しみですが、桐生の昔話などにも話が咲いて会話が盛りあがりすぎる時があるのが少し難点です。
本日、お天気が崩れそうですが、限定品のケーキ・開店限定の景品もありますので、きっと朝から多くのお客様が来場されると思います。
土曜日・日曜日は、群馬で活躍されているチンドン屋・ぐんまちゃんの握手会が予定されていますのでお出かけ下さい。1月27日~2月2日まで
森秀織物
2010年01月19日(火)更新
ぐんまの絹織り・雛人形が好評です。
ぐんまの絹織り・雛人形が好評です。
私が、ボロ市などに出かけている間に、ひな人形展示にお客様がたくさん見えていたようで、ご成約いただいたお客様も早速いらっしゃいました。誠に有難うございます。
てっきり、お孫さんの初節句だと思い込んでいたら・・違いました。
お客様によると、自宅には元々お嫁に行った娘さんの雛人形があるそうなんですが、5段飾りなど大仰な事をして出すのも面倒だし、かなり黄ばんで草臥れているので暫く飾っていなかったそうです。
今回の、ぐんまの伝統工芸士が作った雛人形を見て、あまりに作りが綺麗で緻密、また正絹の着物なので華やかなだけど派手では無いので、つい新しいお雛様として自分たちで欲しくなってしまった!との事。
有難うございます。何よりも、一目見て、既製品との違いを見抜いていただいた事が最も嬉しかったです。(殆ど説明する前に購入を決めていたそうです。)
衣装も・お人形さんもぐんまでの天然素材の手作りですから、何年たっても色が薄くなったり、黄ばんだりしませんから、大事に飾って下さい。
上毛グラフぐんま様・Hanako様本日の織物参考館の取材有難うございました。
PS、そういえば先月、放送していた天才テレビクンの反響は凄かったです。
参考館で押し掛け歌謡ショーが行われたのですが、全国放送で再放送もあったみたいで各所からご連絡がありました。
他にも、色んなTV局の取材・放送がありますが、全国放送の番組は特に反響が大きいですね。因みに、変わったところですとNHKの外国での放送用で、英語のみで取材が行われる番組などもありました。当然、視聴することもできません。どのように放映されて、どんな番組だったのでしょうか?アメリカで見たよ!という方いましたら連絡を下さい。
森秀織物 織物参考館“紫” 織倉展示
2010年01月18日(月)更新
世田谷ボロ市・名物代官餅。今年の様子は?
今年も1月15・16日と世田谷ボロ市が開催されました。
昨年の12月の時よりも人出が多かった様に思えました。
名物の代官餅もかなり凄い行列ができておりました。
例年の事とは言え、寒いなか何十分も並ぶお客様の逞しさにいつも驚かされます。
最終日は一度も、途切れることなく行列が一日続いておりました。
しかし、非常に幸運な方は、このように行列が全くなく買えてしまうラッキーな方もいらっしゃいます。(行列をして、買うのが醍醐味だったりして、行列が無いと張りあいが無いかもしれませんが・・)、通常は、一日の間に行列が途切れる瞬間は2回ぐらいはあります。
しかし、美味しい代官餅を確実に食べたい方は、午前中から行列に並ぶのが一番良いでしょう。夕方に買いにきて、売り切れになっているの見てショックを受けている方々も結構見かけます。『もっと早めに買いに来た方が良いですよ!』と、思わず声を掛けそうになってしまいます。
夜の7時、8時に買いに来られている方もたまに見かけますが・・・
『私の記憶する限り、そんな時間まで代官餅が売れ残った事はありませんよ!』と心の中で呟いています。夕方4時ぐらいが運命の分かれ道でしょうか?2時ぐらいに無くなってしまった事もありました。
世田谷信用金庫様の駐車場で行われる、ふるさと物産コーナーも、とにかく凄い人出でした。各地の名産物が目白押しです。こちらも、夕方までに売り切れになるところもあります。
山形・山口・新潟・群馬の各産地食品が飛ぶように売れておりました。
桐生の織物にご興味を持っていただいた皆様、誠に有難うございました。
特に、御召のお話・昔の桐生のお話などできた事はとても楽しかったです。
織物産地としての桐生がどこまで産業形態を保って行けるか、厳しい時代になってきましたが、皆さんとお話ができて、またやる気と勇気が湧いてきたような気がします。
有難うございました!
それと、今年はとにかく寒かったです。
気温もさることながら、木枯らしが追い打ちをかけていました。寒い!その一言に尽きます。何故、そんな寒い時期にボロ市が行われているかというと、昔農民が農閑期に、ボロを持ち寄り、着物を交換したり、草鞋を編んだりしたものを販売したり、農機具を手入れするための道具を探したりと、この時期に行い始め、また、その楽市をお代官様が認めて、盛んになり四百数十年も代々続いてきた骨董市なのです。だから、曜日・気候に関係なくこの時期に開催されているのです。
現代では、寒ければ暖かい防寒着などを着こんだり、カイロなどありますが、昔の人々はどのように露天での寒さを凌いだのでしょうか?ただ只管我慢していたのでしょうか?いくら辛抱強くても限界があると思います。
ぐんま桐生 森秀織物 長谷川
2010年01月08日(金)更新
新商品!上州・ぐんまのお雛様人形(正絹)が登場です!
新商品のお知らせです。上州・ぐんまの純国産 お雛様が登場しました。
以前から何度か告知はしていましたが、わが社で織りました名物裂(正絹)の帯生地を贅沢に使ったお雛様です。名物裂というのは、正倉院宝物の裂地から復元された織物の柄を指しており、茶の世界・着物・着付けの世界では正式に上品ながらとされ、その名前・由来などを披露する習わしがあります。
もちろん、皇室などでも正式な場では着装・敷物などとして使用され、皆さんもTVなどでご覧になった事があると思います。
所謂、名前・由来の無い金襴地とは区別される高級な織物の事です。
ひな人形を作成していただいているのは前橋の伝統工芸士・島久の田島さんです。石膏などは使わず、「イタボガキ」を使用した、平安時代から伝わる技法で制作しているとのこと。顔も一つひとつ手彫りです。私の写真で細かいところまで伝わるか・・・不安ですが、是非本物をご覧ください。素人目に見ても明らかに、顔に美しさが際立っています。機械の石膏モノとは全然違います。微笑しているのに、凛とした表情にも見えて、目元に気品のあるところは機械製の人形には絶対にできない表現なのだそうです。
また、数年して黄ばんでしまう事もなく、汚れなければずっと真っ白なままだそうです。
因みに、今時の人形さんたちは、プラスチックも使っているらしく、人形用の防虫剤でないと人形さんがクタクタになってしまうとのこと。田島さんの人形は、昔ながら技法で作られた天然素材なので、洋服と同じ普通の防虫剤で大丈夫とのことでした。
もう一つ、こだわりの点は、絹糸も国産・ぐんま産に拘り、群馬県・碓井製糸さんのブランド生糸「世紀21」を使用している事です。
確かに、近年の外国産絹糸の上質な物は国産と変わりのない品質まで来ていますが、やはり大事なお子様のひな人形に使われる絹糸です。日本の気候に合った生糸で、もともと皇室に飼われている小石丸から派生したお蚕さまの生糸です。キメが細やかで、光沢も上品となります。
また、縫製も田島さんの手仕事で、裏地を少し見せながら重ねる着物の裾。
二等辺三角形に見える人形と着物の張りなど、ミシン縫いの着物とは全く違う仕上がりになっています。本物の着物・帯と同じですね。
洋服では、ドレープ感が重要視される事もありますが、正装の洋服もそうですし、着物・和服では柔らかな手触り・表情がありながら如何に直線的な張りを出せるかが縫製の腕の見せ所です。
織物の世界でも、張りは重要なポイントです。
張りがありながら、しなやかに着物襟元が収まっている事も、伝統的な奇跡の技法であると田島さんが力説されていました。「確かに、何重にも重ね着をしているのにスッと胸元に収まっています」
そもそも、私も知らなかったのですが、今時のお雛様も残念ながら絹糸を使用している生地は殆ど無いそうです。それに、国内で生産しているものも数パーセントも無いそうです。
女の子の魔よけ・厄除けの意味があり。お嫁に行くまで無事に健康に育つようにとの、大事な想いのこもったお雛様が外国製の物で良いのでしょうか?
群馬県だけで100%制作されたお雛人形を是非見に来て下さい!
お値段もお手頃にしていますが・・・何よりも、一度人形・糸・織りなどの伝統工芸士が合作したお雛様の気品の素晴らしさを見ていただきたいと思います。残念ながら、言葉・写真では伝えきりません。
追伸、お勧めしている我が家もこのお雛様を購入いたしました。
肝心な事忘れていました。広告です。
本日より、織物参考館“紫”の織倉にてこの森秀織物・島久 合作の上州お雛様の展示販売会を行います。2月末までの展示予定ですが。現品が売り切れてしまえばお終いになります。注文生産もできますが、もし、今年のご用命ならお早めにご注文いただきたいと思います。全て手作りなのでお時間が少々かかります。
お値段は・・・十数万円からうん十万円まで色々ですが、何れもかなりお買い得だと思います。何故?それは、我々メーカーの直販だからです。同じ品物でも、販売している場所で倍も違う事もある人形の世界です。同じ品物で良いものなら安い方が良いですよね!お値段も含めて、人形の違いも確かめるために、色んなお雛様をリサーチされてから来ていただければ、一目了然だと思います。きっと「全然、人形のかおが違う!」「着ている着物の質が違う!」「こんな値段で良いんですか?」「人形の髪の毛まで絹糸なんですか?」となると思います。
もちろん見学は無料です!!是非、着て下さいね。
森秀織物 長谷川 桐生の織物 絹織物
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