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2008年05月27日(火)更新

綿花 発芽2日目  次々と

 

織物参考館の綿花が、発芽2日目となり昨日より二周りほど大きくなりました。
もうすぐ双葉が開きそうです。
発芽 2日目

 こちらでは、貰ってきた種が発芽しました。
久米種 発芽

 昨日、桐生では30度を越える気温でした、予想通り夕方には激しい雷雨があり、水を撒かなくてよいのですが、小さな種子の時には激しい雨で流されることもあるので心配しましたが。大丈夫でした。

2008年05月26日(月)更新

桐生織物・桐生の歴史のついて

 本日、何故かお問い合わせが多かった、桐生織・桐生の歴史についてです。

そもそも、桐生織の発祥については正確には解っていません。
 白滝姫伝説と呼ばれるものがありますが、ロマンティックな素晴らしい物語ですが、創作の域をでません。
 これだけ、産地を形成し歴史も長い(1,200~1,300年間)のですから、何か根幹を語れる文献・証拠がありそうですが、殆どありません。
 全く残念ですが、そのことが桐生という地域・歴史そのものを象徴しているような気がします。
 確実な証拠とすれば、仁田山紬注文書や、奈良の東大寺大仏開眼式での文献、また、新しい所ですと関が原合戦時の徳川家康に献上するなどの外部での文献・証拠はあるものの、地元にはありません。
 城下町でもなく、また、農民のように定住型でも無い、天領地(当時は、幕府領地)
であり、また、移住者も多数いた流動的な土地柄であり。
 文献・書物などを体系的に保存した家・人がいなかったことだと思います。

 そして、その桐生人らしい特性は、今でも残っているような気がします。
桐生へ移り住む人々に対して、とても寛容で受け入れ易く、私もそうなのかもしれませんが、非常に珍しい存在として見ながらも、歓迎してくれます。
 全国を転々と渡り歩いてきた人が、桐生に立ち寄り、たちまち気に入って定住してしましった。という話も良く聞きます。
 それだけ、住み易く、人々も寛容(一度も戦災に遭っていないから?)で、産業もあった町なのです。

 私はこの自然に囲まれ、織物とともに歩んできたきりゅうが大好きです。
 歴史文献が少ないのは、少々残念ですが。

 戦乱に巻き込まれることも殆どなく、年貢を納めず、代わりに絹を収める産業を形成してきた地で、赤城の山では養蚕の生産背景があり・そして何よりも江戸幕府と良好な関係が続いた事が繁栄の基盤になったのでしょう。
 山紫水明のまちで、育まれてきたのが桐生織物です。

次回に続く。


 

2008年05月26日(月)更新

織物参考館 綿花4日で発芽! 早い。

 

驚きです、織物参考館
で先週種まきした綿花の種が早くも発芽しました。
 しかも、3種類の中で一番期待していなかった3年物が一番にです。
 これは、織物参考館“紫”で展示用として、収穫せずに綿がついた状態で3年以上置いておいたもので、昨年収穫分が少なかったので、追加分というか、ついでにというか、余り期待せずに蒔いたものです。
綿花 発芽

 これが、蒔く前の状態です。
綿も付いた状態でしたが、突き破って発芽してきたようです。逞しい!
綿 3年物

 こちらにも、3年物(記憶が定かでないので、5年ぐらいかも)が顔をだしてます。
非常に可愛らしい大きさです。
綿花 発芽2
 虫に舐められるとすぐに枯れてしまいますので、注意深く見守らなければなりません。

 それにしても、昨年収穫分はどうしたのか?元気が無かったのか、まだこれからだとは思うのですが、少々心配です。

2008年05月24日(土)更新

織物参考館“紫”の友の会 総会開催

 

本日は、織物参考館の友の会 総会が行われました。
 
 友の会の皆様は、織物参考館を応援していただいている会員によって構成されています。研修旅行なども実施しています。
 先生、ご講演ありがとうございます。
友の会 総会

 織物参考館、現状の報告とこれからの展望についてお話させていただきました。
友の会 総会2
 皆様、総会ご参加有難うございました。

2008年05月24日(土)更新

オーガニックコットンTシャツに天然染色藍染する。


 

今日は、織物参考館の染め場にて、ナチュラルと和のコラボレーション、久米繊維様のオーガニックコットンTシャツに、天然染色の本藍を染色します。

 ここの所、暖かく、湿気もありますので藍も元気があります。本藍の発酵建てなので、気候・湿気・環境・季節などに染まり具合が左右されます。
藍甕
 藍染と言えば、ベロ藍原料・染色方法など色々分類されます。また、良く間違えられるのですがインディゴは厳密に言えば天然染色ではありません。
 わが社では、やはり、伝統的かつナチュラルな日本の染色藍・本藍で染めます。
手間は掛かりますが、風合い・機能・発色などが良いです。

 折りたたんだTシャツを糸で縫い、縫いこんだ所・重なりで染まり具合を調整します。
糸柄付け 途中

 柄付け終了です。(染まり具合は頭の中でイメージ)
糸 柄付け

 丹念に洗った生地ですが、染直前にまた洗い・均一に絞ります。
生地 濡らし

 初めての生地でもあり、柄があるのでそろそろと甕に漬けていきます。甕覗き。
染め始め
 一回では、良い色合いは出ないので最終的には3~7回ぐらいに染め分けます。

 これは、板締めで染めているお客様御注文のTシャツです。
洗い 板締め
 イメージどおり上手に染まっています。

 糸染めは、生地染めより工程・手間どちらも段違いに大変です。堅牢度は格段にあがりますが、染料もたくさん使ってしまい、藍が弱ってしまいます。
糸染め
 桐生織は、先染めの糸を使用します。堅牢度が良く、発色が落ち着きます。

 
 絞り染めを井戸水で洗っています。このあたりの天然水は含まれる鉄分などが染色洗いに適しています。発色が良くなります。
洗い 絞り

 本日の作業はここまで。今日は全体作業の半分ぐらいでした。
途中 OG
 次回に続く

2008年05月23日(金)更新

 参考館 綿花の種植えを行いました。


 本日は、天気も良く土も程よく湿気っているので、織物参考館で、毎年恒例の種植えを行いました。
 畑?というよりは作業場の中庭という場所ですが、毎年、立派に育ちます。
畑

 今年は、昨年収穫した種だけでなく、3年物?の種、久米繊維様にいただいた種も同時に蒔きました。
綿 種
 3年物?は正直、根がつかないかもしれないな、と思いながら。
3年 種

 因みに、これは同じ畑の桑の木です。一昨年はこれでお蚕さんを育てました。
桑

 これは、藍草です。少しピンク色の組織が見えてきています。
藍草

 折をみて、育成日記を綴ります。

2008年05月22日(木)更新

皆さん、はじめまして。 宜しくお願いいたします。

 皆様、はじめまして、新しく仲間入りをさせていただきました。
 初心者なので、慣れない面もありますがどうぞ宜しくお願いいたします。

 さて、私は群馬県は桐生という昔から織物の町として栄えた所で織物業をしております。
 繊維関係・織物業界は長年構造的不況により、すっかり過去の栄光になりつつありますが、どっこい桐生は元気だと思っています。
八丁撚糸ミニ

 売り上げベースでは、比較できないほど燦燦たるものですが、それに携わる人間は元気です。だからこそ桐生人気質がまだまだ残っているのだと思います。
森秀庭

 この町で老舗の機屋(織物屋)を継ぐ決心をしたのは、初めて桐生を訪れた時に、この町の栄枯盛衰と、何百年にも渡ってそれに関わってきた織物と、そこに必ず名を残す桐生人を垣間見てしまったからです。
手織り 
明治・大正・昭和の薫りが点在しているこの町並みは、最近クローズアップされTV・映画のロケ地などで活用されているのできっと自然に残っていくでしょう。
近代化産業遺産
 でも、危惧しているのは日本文化の重要な要素である和装・着物を生産する背景が日々消滅していることです。


 織物工場・会社が倒産・清算されるたびに、その家系で代々受け継がれてきた伝統技術が消えているのです。何百年も伝えられてきたのに・・・・もったいない。
工場
 会社として、売り上げが激減している。顧客が激減している業態を継続するのは常識に反するのかもしれませんが、それでも残す、伝える必要のある伝統技術があると感じます。
空引き機
 もちろん両輪として、新規の顧客を確保できる業務・新商品も日々研究しています。収入が無ければ、会社そのものが成り立たないので。
展示 御召 名物裂 
 このテーマでは、初回はここまでにいたします。今後も、ブログにて、語れる範囲の織物・和の文化を織り綴りたいと思います。
 やはり、ブログ初心者なので、想像したとおりにいきなり長文になってしまいました。久米先生ごめんなさい。テーマに沿って少しづつ書き込むように教えていただきましたが、整理できませんでした。
 これから、精進してまいりますので皆様、アドバイスなど宜しくお願いいたします。


  経営方針

 地域に大事にされる。
  日々、活動するこの地域に大事にされ、感謝される企業
 お客様に愛される。
  長年、愛してくださるお客様により満足され、家族のように信頼される企業
 日本に残せる。
  永年、日本人のこころを受け継ぎ、和の文化を継承できる企業

 森秀織物 株式会社 
  
 

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会社概要

当社は明治十年半農半工の形式で始まりました。初代の森島秀により力織機による御召の製織を研究、成功を見、以来各工程を逐次機械化し現在のような設備と方法になりました。...

詳細へ

個人プロフィール

 1971年三重県四日市市生まれ、結婚を機に群馬県桐生市に。織物のまち桐生で、機屋と呼ばれる会社を引き継ぐ。織物・染色に関する体験資料館、織物参考館“紫”ゆかりを運営する傍ら、御召機屋として、八丁撚糸による伝統工芸技術完全復活を2004年に宣言。きりゅうまちづくり活動に参加、桐生織物協同組合・...

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